
月刊平凡の81年8月号の、2ページ目です。
テニスで汗をかいた後は、シャワーを浴びるという設定なのでしょう。だから不自然な
水着ではなく、タオルを巻いている姿が自然で、正統派アイドルらしさを感じます。
笑顔になると目尻が下がって可愛くなる表情は、石野真子→チェミー→キョンキョンへと
繋がる、ビクターの正統派アイドルの系譜を感じさせます。
可愛い両目の間隔が少し開き気味なのは、70年代のトップアイドルである山口百恵・
桜田淳子と共通しています。なのに何故チェミーだけ、レコードが売れなかったのか?
それは80年という特殊な年にデビューした事が、その一因でしょう。
77〜78年にデビューした榊原郁恵・石野真子は、ベストテンヒットが1曲のみ。
大場久美子は、最高位44位でした。チェミーには、レコードが売れなくても、
ブロマイドやグラビア人気が高いという、この3人と共通している面がありました。
新人アイドル不毛の79年を経て、80年は松田聖子のみが大ブレイクしました。
一直線に伸びて行きながら可愛らしさも同居している松田聖子の歌声は、70年代後半
途絶えていたアイドル本来の魅力を取り戻し、80年代アイドル黄金時代の先駆けとなりました。
河合奈保子は81年夏から、柏原よしえは81年末から大ヒットが出ました。
チェミーも、柏原よしえと同じぐらい歌手活動に力を入れ続けていたら、
大ヒットを連発していたかも知れないと思うと、残念です。
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